読書学概論 ~初心者にもおすすめの海外SF小説4選~

課題図書を捨てよう、読書をしよう。


アブラゼミがおいしい季節ですね、どうもゆーきゃんです。

 

突然ですがみなさん、一橋構内で読書したことはありますか?(課題図書を除く)

 

大閲覧室や池の周りで読書をするだけで絵になる一橋で、本を読まずに過ごすのは、もったいなさすぎませんか?

 

一橋構内で読むなら、500円の薄い本でも絵になることでしょう。でも、そんな素敵な環境で、もっとみなさんに面白い500円の薄い本を読んでもらいたい……

  

そこで、今回は読みやすい海外SFの名作をピックアップしてみました!

 

ふだん漫画しか読まない人でもとっつき易いでしょうし、本好きでも意外と攻めていない人が多いジャンルだと思うので、これを機会に海外SFをぜひ読んでみてください!


  

ネコとロリ好き、王道の展開好きに贈る一冊


夏への扉 (Amazonリンク)

著者

ロバート・A・ハインライン

出版社

早川書房

あらすじ

ぼくの飼っている猫のピートは、冬になるときまって夏への扉を探しはじめる。家にあるいくつものドアのどれかひとつが、夏に通じていると固く信じているの だ。1970123日、かくいうぼくも、夏への扉を探していた。最愛の恋人に裏切られ、生命から二番目に大切な発明までだましとられたぼくの心は、 12月の空同様に凍てついていたのだ。そんな時、「冷凍睡眠保険」のネオンサインにひきよせられて

(Amazon.comより引用)


 

ミスターSFとも呼ばれるアメリカ人SF作家であるロバート・A・ハインラインの不朽の名作。

 

タイムトラベルものSF好きなら読んでおくべき一冊です。読みやすい作品なので、初めて海外SFものを読む人にもお勧めです。

 

一方で、「この本を勧める奴は信用するな」とまで酷評される一冊でもあります笑。たぶん酷評する人は表紙とレビューに騙されたんでしょうね。

 

この小説は、ネコ好きのための本では一切ありません。(ぬこぬこした本をお探しならこちらへ。)

  

この小説、ロリコン向けの作品です(敬意をこめて)。 

       

これ、半分冗談で半分本当です。最後の数ページでこの意味がわかります。

 

世界的にはハインラインの作品といえば「月は無慈悲な夜の女王」が圧倒的に有名かつ人気です。しかしこのロリ要素のせいでしょうか、日本ではこちらがとても人気です。さすが源氏物語を生んだ国ですね、ロリ文化は脈々と受け継がれているようです。

 

また、主人公がここまで序盤にフルボッコされる小説も少ないでしょう。王道の展開なのに、飽きることなく最後まで一気読みできる作品です。

 


タイトルだけで、ひと夏を終わらせる名作


ハローサマー、グッドバイ(Amazonリンク)

著者

マイクル・ゴーニイ

出版社

河出文庫

あらすじ

戦争の影が次第に深まるなか、港町の少女ブラウンアイズと再会を果たす。ぼくはこの少女を一生忘れない。惑星をゆるがす時が来ようとも……少年のひと夏を描いた、SF恋愛小説の最高峰。

(河出書房HPより引用)


これは本当におすすめしたい一冊です。この本を読んでもらえれば、最後までこの記事読まないで「戻る」押してもらっても結構です(笑)。

 

なにより作中の世界観の完成度が桁違いです。細かい描写・設定がとても凝っていて丁寧なため、非現実的な世界観なのに臨場感を持ち、のめりこんで読むことができます。

 

最後の最後の一行までどんでん返しがまっています。冗長さを感じることなく最後までノンストップで読むことができる一冊です。

 

また表紙がかわいいんだ、これが。この表紙のイラストを描いている片山若子さんの画集を、気づいたら即日アマゾンでポチっていました(笑)。

 

完全にジャケ買いでしたが、予想をはるかに上回る面白さでした。今でも一番好きなSF小説です。

一度読んで驚いて、二度読んで深読みして、しばらくするとまた読みたくなる。そんなスルメ本です!ぜひ一読あれ!

 

 

村上春樹だと思った人………甘い。


一九八四年(Amazonリンク)

著者

ジョージ・オーウェル

出版社

早川書房

あらすじ

ビッグ・ブラザー率いる党が支配する全体主義的近未来。ウィンストン・スミスは真理省記録局に勤務する党員で、歴史の改竄が仕事だった。彼は、完璧な 屈従を強いる体制に以前より不満を抱いていた。ある時、奔放な美女ジュリアと恋に落ちたことを契機に、彼は伝説的な裏切り者が組織したと噂される反政府地下活動に惹かれるようになるが



SF小説の巨匠、ジョージ・オーウェルによる世界的名作。ディストピア社会を描いた名著です。

 

ディストピアという言葉をご存じでしょうか?

 

ディストピアとはユートピア(理想郷)の正反対の社会を指す言葉です。表面的には秩序正しい理想社会のように見えますが、実際には極端な管理・監視社会として描かれることが多いです。

 

最近の有名作品でいえばSTEINS;GATEなどで取り扱っている世界観ですね。後半戦で畳み掛けるような展開は、ページをめくる手が止まりません!

 

あと、個人的にはネーミングセンスが最高にツボですね。政府のスローガンの、戦争は平和である (WAR IS PEACE)自由は屈従である (FREEDOM IS SLAVERY) 無知は力である (IGNORANCE IS STRENGTH)平和省、豊富省、真理省、愛情省、etc……

 

ぜひ一読してみてください!

 

 

 

………おや!?人類のようすが……? おめでとう!人類はオーバーマインドにしんかした!


幼年期の終わり(Amazonリンク)

著者

アーサー・C・クラーク

出版社

ハヤカワ文庫

あらすじ

異星人の宇宙船が地球の主要都市上空に停滞してから五十年。その間、異星人は人類にその姿を見せることなく、見事に地球管理を行なった。だが、多くの謎があった。宇宙人の真の目的は? 人類の未来は?――巨匠が異星人とのファースト・コンタクトによって新たな道を歩みはじめる人類の姿を描きあげた傑作!

(Amazon.comより引用)


端的に言えば見出しの通りです。以上。

 

 

……「2001年宇宙の旅」で有名なアーサーCクラークによる名作ですね、クラークの最高傑作だとの声も多いです。

 

個人的にSFで宇宙人襲来ものって陳腐な感じがして苦手なんです。ホラー映画で、墓からゾンビが出てきちゃったとき並みの残念さを感じるんですよね。しかし読んでいて驚きました。

 

ばりばり宇宙人襲来してんのにチープさがない……

 

3部に分かれており、飽きることなくテンポよく読めました。時間的・空間的にスケールの大きい作品です。

人類の進化や末路といった大きなテーマが好きな人には間違いなくドツボもんでしょう。

 

 

おまけ ~一橋生に送る名作と迷作~


もう一度英語を学ぶ喜びを君に


出ない順 試験に出ない英単語 (Amazonリンク)

著者

中山

出版社

飛鳥新社

あらすじ

各種英語試験には絶対出ない英単語&例文合計150本を、イラスト共に学んでゆきましょう。ネイティヴによる発音を確認できるCD

飛鳥新社HPより引用)


ページをめくると次のような例文が続々と

 

 

Just for future reference, may I check your panty line?」
(後学のために、パンティラインをチェックさせてもらえませんか?)

 

Bob secretly replaced the assistant managers treasured Chocorooms with Chococones.
(ボブは係長が大事にしていたきのこの山を、こっそりたけのこの里に交換した)

 

「Could you do an army crawl with me past the station tonight? It`s dangerous there.」

(今晩ご一緒にほふく前身どうですか? 駅近くに危険地帯を見つけたんですよ。)

 


これらの英文をやけにイケボで読んでくれるリスニングCDも付属しています。

 

試験のためでなく、人生を豊かにする英語力をこの本でつけましょう。

ちなみにメラゾーマは英語でKafrizzleです。

 

 

京大教授がおくる珠玉の一冊


武器としての決断思考 (Amazonリンク)

著者

瀧本哲史

出版社

星海社新書

あらすじ

本書は、著者がいま、京都大学で二十歳前後の学生に教えている「意志決定の授業」を一冊に凝縮したものです。

今後、カオスの時代を生きていく若い世代にい ちばん必要なのは、意思決定の方法を学ぶことであり、決断力を身につけることです。

もう過去のやり方は通用しないし、人生のレールみたいなものもなくなっ てしまいました。「答え」は誰も教えてはくれません。となれば、自分の人生は、自分で考えて、自分で決めていくしかないのです。

仕事をどうするか、家庭を どうするか、人生をどうするか?この本で私と一緒に「自分で答えを出すための思考法」を学んでいきましょう。きっと、あなたの人生を変える授業になるはず です。


 

これは、僕が初めて役にたつと思ったこの手の本です。

 

こういうHOW TO本を見ると鼻をほじりながら「ふーん」と言い、冷蔵庫内の賞味期限のきれた納豆を見るときの眼差しをおくる僕ですが、この本は例外of例外ですね。

 

こういう授業を大学に求めていたっ!みたいな内容の本で、僕は授業を受けながらよく読んでます。

 

授業受けてる暇あったら読めよ、と言いたい一冊です(それによって生じる一切の損害に対して責任は持ちません)

 

タイトルの通りに戦略的思考法について述べた本で、実際に京大の教授の講義内容に類似したものだそうです。

同じ著者の著書である「武器としての交渉思考」もおススメですよ!

 


いかがでしたか?長文になってしまいましたが、最後まで読んで頂いてありがとうございました!

 

どれか一冊でも興味をもって、手にとって頂けたら幸いです。つべこべ言わずに全部読めよ。

 

以上、初心者にもオススメの海外SF小説4選+おまけでした!

 

 

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