努力は必ず報われる
こんにちは、鷹・カーンです。
冬学期が終わり、僕の大学生活も半分終わってしまいました。故郷大阪から出てきてもう2年が経とうとしているんですね……。
大阪にいた頃には知らなかった東京のあれこれを学習して、地理的なことに関しては前から首都圏に暮らしていた方々にも引けを取らないレベルに達した、と自負しています。その過程では色々驚かされることも多かったのですが、そのうちの一つが、
八王子は気温差が生じるほど23区から離れている
この驚きって上京(僕はこの言葉大嫌いですが)してきた人あるあるじゃないですか??
東京とは無縁の生活をしていても「八王子」という地名は多くの人が知っています。
というのも東京に雪が降った(or降りそう)な時になるとテレビ局のリポーターがこぞって八王子に駆けつけて、雪で電車が止まっているだの路面が凍結しているだの大騒ぎするので、東京の地理に詳しくない僕らは
「八王子という街は都心にほど近い東京を代表する大都市なんだな」と判断するのです。
ところがどっこい、東京に来てみるとあの憧れの八王子は「東京の西の果て」と思っていた国立よりさらにはるか西の果てにあるという現実。中央線にはそもそも八王子まで行かない電車も少なくないという現実。
2年前東京に出てきた当時最初のびっくりぽんでした。
そして国立に暮らすとわざわざ八王子まで行かなくても隣の立川で用を済ませられるので、この2年間一度も八王子市には訪れたことがありません。
というわけで、今回訪れたのは
JR中央本線 西八王子駅
僕にとっては八王子駅はモヤモヤしまくりなのですが、一橋生の足・中央線のみならず横浜線、八高線のターミナル駅である八王子駅は全然モヤモヤしていないという方も多いだろう、ということで今回はお隣の西八王子駅をチョイスしました。高尾駅の一つ手前です。
そして今回八王子を選んだ理由はもう一つありまして、
八王子ラーメン
ってご存知ですか?
Wikipediaによると……
八王子ラーメン(はちおうじらーめん)は、東京都八王子市のご当地ラーメン(ご当地グルメ)である。醤油タレの醤油ラーメンであり、きざみタマネギをトッピングとして使用してスープの表面に脂が浮いているラーメンが多い。
……要するに普通の醤油ラーメンにきざみタマネギが乗っているラーメンです。上の写真は先日僕が近所のコンビニで買った八王子ラーメンで、これが美味しかったので是非現地で食べてみたい、と思った所存であります。
八王子駅がターミナル駅として開けているのは周知の事実なのですが、正直西八王子駅については舐めていました。南武線谷保駅くらいの規模を想像していました。「多摩梨県」などと揶揄されるからには「ああ、確かにいわゆる『東京』とは違うな」と思わせてくれるはずです。少なくとも青梅線は拝島あたりから向こうはそう思わせてくれました。
ところが降り立ってみるとそうでもないのです。
北口にも南口にもバスロータリーがあるし、ロータリー周辺にはそれなりに商店街があるし、立派な街です。
唯一八王子を感じたのは、
雪が残っています。
いつの雪かは分かりませんが、少なくとも1週間は経っているはずです。
雪が残っていること以外は特にコメントしようもない普通の駅です。「何もない」とすら言わせてくれません。駅から少し離れると延々と住宅街が広がるというところもいかにも中央線。
実は僕この日の昼から美容院の予約を入れておりまして、予約の時間まであまり時間がなかったので、西八王子が「普通」の駅だと分かるやいなや八王子ラーメンを食べられるラーメン屋を探してとっとと国立に戻ることにしました。
駅前はラーメン屋だらけ。
これだけあったら一軒くらい八王子ラーメンを出す店があっても良さそうなところですが、全く見当たりません。
今時は食べたいものがある時は食べログで検索すれば口コミも含めて詳細な情報が出てくるので、お店探しに苦労することもそんなにありません。
ところが「八王子ラーメン」でググるとGoogle先生は勝手に「八王子 ラーメン」と解釈して、八王子市内の人気ラーメン屋を表示してくれるだけで、八王子ラーメンにはありつけません。というか八王子市内の人気ラーメン屋が八王子ラーメンを出していないのは…………?
仕方ないので自分の足で探すことにします。
こういう雪の塊がところどころに残っている道を歩いて
田舎のスーパーみたいなのぼりを立てているUNIQLOを通って
高校野球などでも使用されている八王子市民球場。
少し前まではプロ野球の2軍の試合でも使われていたらしく、前台湾代表監督の呂明賜が巨人2軍時代にここで1試合3本塁打を記録したそうです。
さらに歩き続けます。
信松院というお寺。
ランチパスポートが使えるお寺とのこと。
こちらが本堂。何というか、「竜宮城」って感じ……
歩くこと30分、八王子ラーメンどころかラーメン屋すら出てきません。このお寺でエビピラフ食べることもちょっと考えました。でもランチパスポート持っていないので今回は見送り、さらに歩きます。
あ!
「ライクオニオン」なら八王子ラーメン出て来そうじゃないですか。何なら八王子ラーメン発祥の店とか言われても納得ですよ。
「暫らくの間お休み致します」
はい、まだまだ歩きます。
西八王子駅を出て45分、ひと駅分歩いてしまいました。もう何でもいいから何か食べて帰らないと美容院に間に合いません。
そこに!
見つけた!!
麺工房 やまん家
歩き続けた甲斐がありました。八王子出身のAKB48・高橋みなみが言っていました。
「努力は必ず報われる」
卒業まであと2か月、推します。
はい、モノホンの八王子ラーメンです。きざみタマネギが乗っかっています。
確かに醤油味のスープにタマネギは合います。従来の醤油ラーメンに不足していた甘味をカバーしつつ、刻んであるので邪魔するわけでもない。悪くないと思います。
このタマネギ、よく言えば「邪魔しない」のですが、表現によっては「存在感が……」という感じが否めません。もちろん元々のラーメンが美味しいのでタマネギがいないことは特に問題ないのですが……
そもそも八王子ってタマネギの特産地なんですか? この際言ってしまいますが、醤油ラーメンにきざみタマネギ乗っけただけでB級グルメを名乗るって少し図々しくないですか?
ここで今一度Wikipediaの記述を確認。
昭和34年(1959年)、北野駅前で惣菜屋を営んでいたあるお店が区画整理による移転で子安町に移転することになった為、惣菜屋は難しいと考えた店主は「ラーメン店」を始めることにした。(中略)何か特徴を出そうと試行錯誤をしていた時に、北海道旅行で「きざみ玉ねぎ」が入ったラーメンに出会った。玉ねぎの食感を損なわずに玉ねぎの辛味を抜いたスープが作れないかと工夫を重ねた結果、油が玉ねぎの辛味を抑え甘味を引き立ててくれた。その工夫を加えたラーメン店「初冨士」が発祥とされる。
当初は地元でも知られていなかった八王子のきざみタマネギ入りラーメンを町おこしに使おう[3]と、2003年に八王子市役所職員や地元大学生・千種康民(東京工科大学准教授)が八麺会を設立。後に「八王子ラーメン」と名づけ、町おこしに利用している。
……この記述が事実なら、完全に「北海道ラーメン」じゃないですか?
まぁ往々にしてブームは作られるものですからね。B級グルメの由来なんてこんなものなんでしょう。
この記事を書く中で「タマネギ」と何回か打ちましたが、最後のiをuとタイプミスした時にでてきた変換が
「多摩ねぐ」
なるほど、
タマネギ=多摩葱で納得することにします。
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