妖怪は夏限定ではないのです
芋がおいしい季節ですね、ゆーきゃんです。
タイトルを見て「夏は終わったのになんで妖怪なんてとりあげたんだろう?」と思う人もいることと思いますが、妖怪は季節限定ではないのです。
季節とか細かいこと気にしない方がいいです、某東京鼠御殿を見習いましょう。鼠御殿では9/8~11/1までハロウィンですよ?
本来1日で終わるイベントを約2か月に引き伸ばし、さらに一日オーバーすることも厭わない。これくらい大雑把な感じで西洋だけでなく日本の妖怪もオールシーズン楽しんでいきましょう。
ということで今回は妖怪についてつらつらと書いてみました!クソみたいに暇でTwitterのTLをだらだら眺めているあなたへ贈る妖怪学概論vol.1です。どうぞ!
まず妖怪ってなんだろう?
がしゃどくろ:意外と若い彼。1970年代の妖怪ブームで造られた創作妖怪だったりします
妖怪と聞いて思い当たる作品は人それぞれ様々でしょう。ゲゲゲの鬼太郎にどろろ、東方に妖怪ウォッチ、うしおととら、物語シリーズ…人気作品でも妖怪をモチーフや元ネタにしているものは多いですよね。
しかしじゃあ妖怪って何よ?って聞かれるとなかなか答えづらいものですよね。うへぇってなります。そこで以下に定義をいくつか載せてみました。
妖怪(ようかい)は、日本で伝承される民間信仰において、人間の理解を超える奇怪で異常な現象や、あるいはそれらを起こす、不可思議な力を持つ非日常的・非科学的な存在のこと。
(ウィキペディアより引用)
「多くは信仰が失われ、零落した神々の姿」であり「出現する場所が大抵定まって」おり、「特定の人を選ばず、多くは薄明・逢魔ヶ刻に出現」する(柳田國男監修・民俗學辭典より引用)
特に下の定義は有名ですね。では定義を確認したところで最近アツい妖怪絡みのアノ作品を汚い視点で見ていきます!
妖怪ウォッチ
ぶん殴りたい顔してますね、見る前は絶対語尾に「でやんす」ってつけるキャラだと思ってました(脳内)
さて、全国の少年少女に、振られたことさえも妖怪のせいにする軟弱な精神を植え付けた作品、みんな大好き妖怪ウォッチです!じばにゃんは可愛い。
立川のゲーセンから永遠と漏れ出す妖怪体操第二を聞かされて高校生活を送っていたので上記のような偏見でこの作品を見ていました。
記事を書くにあたり(4才のいとこから「見ろ」との命令が下ったので)本編を見てみたりしていくと、
あれ、面白い
まずテーマ曲から度肝抜かれましたね、まず歌詞。
「でも(スマホの)充電切れたら大変だ 繋がんなきゃみんなプンプン。ねえ便利って何だろう?未来に抱いた不安感」
ぐふぅ
この現代社会を生きる若者、特にスマホやラインを日常的に使って育ってきた今のティーンネイジャー達には心にグサッと突き刺さる言葉で始まる子供向けアニメです。
また、「朝起きれない」、「シャッターチャンスでくしゃみ」、「フられた」、そういったことを妖怪のせいにしておりますが、一方で「なんでもかんでも妖怪のせいにするな」というセリフが作中で飛び出したりとバランスをとっております。
不条理や富の偏りなど、妖怪や憑き物としての機能を示しつつ、すべてを妖怪に責任転嫁して現実からは目をそらしてはいけないという深いメッセージが(たぶん)こめられているんですね。
とはいえ僕の従妹をはじめとし、なんでもかんでも妖怪のせいにする妖怪みたいな子供が急激に増えているのでちゃんと叱ってあげましょう。つけ上らせすぎると、つまみ食いや脛毛抜きさえ妖怪のせいにする4才の従妹が出来上がります。要注意。
華麗にジョジョ立ちを廊下の真ん中でキメる、無個性主人公ケータ君の図
昨日から見始めたのでまだ43話までしか見てませんが、商学部的汚い目線でこの作品を見ることでまた面白いポイントが見えてきます。
1.様々なメディア展開
妖怪ウォッチの特徴として、最初からクロスメディアプロジェクトとして開発がすすめられていたことです。
ポケモンはゲームの発売が1996年2月27日、アニメの開始時期が1997年4月1日であるのに対して、妖怪ウォッチは漫画連載開始が2012年12月15日、そしてゲーム発売が2013年7月11日、アニメ放映開始が2014年1月8日となっています。実にポケモンの半分の期間でメディア展開が進んでいます。
この露骨に売り込んでいく姿勢、嫌いじゃないです。
子供にとっては高い5000円弱のゲームを買わせていくための大人たちの策略ですね、たぶんゲーム本編よりも面白い。
妖怪ウォッチが子供への聞き取り等々を入念に行って制作された作品であることは周知の事実だと思いますが、子供の購買意欲を掻き立てる工夫もたくさんあるんです!えぐいぜレベルファイブ!
妖怪ウォッチ(グッズ)や妖怪メダル等々の子供が欲しがるアイテムが作中にはたくさん登場しているんです。妖怪ウォッチ(グッズ)が出てきますが、特に妖怪メダルの価格設定が憎いですね!
180円
小さい子供もたくさんお父さんの肩を揉めば(我が家では100回1円でしたが…)買えてしまう値段、かつ大きなお友達は大量購入ができるこの金額…
安すぎず高すぎず…この絶妙な価格設定は芸術的とさえ形容できましょう。
しかも妖怪メダルは、アニメやゲームとは関係ないけどとりあえずメダルにしてみました!という手のグッズではなく、実際にアニメゲームの中で主人公が使っているアイテムなわけです。これがまた子供らの購買意欲を掻き立てるわけです。
2.幅広いターゲット層
子供から大人までをターゲットにしているのは明白です
トイレの大にいくのが恥ずかしかったり、それを言いふらす奴がいたりという要素は子供向けですが、101回目のプロポーズの「僕はしにましぇん」やガラスの仮面のパロ(上の画像)、サザエさん、ゴーストバスターズなどのパロなどで親世代を巻き込もうという意図が垣間見えるような場面も多く見られます。
子供が小さいと親が買ってあげるというパターンが一般的ですからね。実際に金を落とす層にも訴えかける子供向けクロスメディアプロジェクト、それが 妖怪ウォッチです!
3. 過去のヒット作品の要素
メダロットやポケモン、ドラえもん等々の過去のヒット作品の要素が垣間見えます。
進化、交換、合体、メダル、収集等々の過去のヒット作品の要素がふんだんに取り入れられています。
過去のトレンドを徹底的に研究しそれを形を変えて作品に反映するというのは各界隈で頻繁に用いられる常套句ですが、妖怪ウォッチはそれを素晴らしいバランスで成し遂げているのです。侮るなかれ妖怪ウォッチ!(なお筆者は未プレイです)
世界観を現実に近い形に設定したり、NKB48(ニャーケービー48)を出すことでAKB界隈からのファン流入を狙ったり、主人公を意図的に無個性にしたりと他にも沢山の工夫があるのですが、紙幅の関係でここまででです!楽しんでいただけたでしょうか?
うしおととらやどろろ、物語シリーズから姑獲鳥の夏まで紹介したい作品は沢山ありますので、機会を改めて紹介したいと思います。
以上、妖怪学概論vol.1でした!最後までお読みいただきありがとうございました!
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