漫画学概論~学識と学歴で選んだ一橋生が読むべき漫画3選~

ストップ学歴コンプ


どうもです。りんです。


七月です。暑いです。暴力的な日差し、なんて言い方がありますが、中学時代はインドアスポーツ、高校以降は文化系という私からすれば、夏の日差しは比喩ではなく純然たる暴力なのです。一歩につき体力を50ずつ削られていくのです。体力が0になるまでにクーラーの効いた空間に入れるのかどうか、私は夏いつも死の瀬戸際を生きているのです。



さて、前置きはここまで。以下本題。



みなさんは漫画を選ぶ時、何を基準にしますか?


ストーリー? 綺麗な絵? キャラクター



ふむふむ、どれも重要です。ですが、その程度ではまだまだ甘いと言わざるを得ない。

一橋生なら一味違うはず。一橋生が漫画を選ぶ基準は、そう…………




学識、そして学歴です。




つまり、どれだけ知識を豊かにしてくれるか、そして作者の学歴がどれほど高いか、一橋生が気にする点はこの二つ以外何もないのです。

今回はこれらを基準に三つの漫画を選出してみました!


ではいってみましょう、どうぞ!!


1.ギャラリーフェイク

作者:細野不二彦 

出版社:小学館 

レーベル:ビックコミックス


<あらすじ>

“ギャラリーフェイク(贋作画廊)”、贋作の絵のみを売る画廊のオーナー、藤田玲司。その審美眼と修復技術は天下一品だが、美術のために清濁構わず行動するため悪名も高い。そんな藤田が、様々な登場人物と様々な美術品を通じて、世界を駆け巡り、「美とは何か?」を追い求める。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AE%E3%83%A3%E3%83%A9%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%95%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%82%AF より抜粋。一部改変。)

 

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1つ目は細野不二彦先生の代表作、ギャラリーフェイク。ストーリーは1話(2話)完結で進み、主に美術品を巡ったサスペンスの話が多いですが、それに絡んで社会問題や政治問題などにも話が進みます。また、登場人物の関係や恋愛などもあり、話はかなり多岐に及びます。全32巻とそこそこ長いですが、この話の多岐さから、私は最後までさらさらと読めました。

 

そして、作者の細野先生は慶應義塾経済学部卒。試験監督が無能な○学部となると話は別ですが、経済学部は慶應の看板学部のひとつ。さすが知的な内容です。美術に関する知識や、裏知識などがなければかける内容ではありません。


美術に関する知識がなくても、分かりやすく端的に解説されているので、偏差値70の頭のいい一橋生なら誰でも楽しく読めると思います。


2.星守る犬

作者:村上たかし 

出版社:双葉社 

レーベル:漫画アクション


<あらすじ>

草むらの中で発見された、さびれたワゴン車。中には、一人の男性と、一匹の犬の死体。鑑定の結果、男性の方は死後一年経過していたのにもかかわらず、犬の方は死後三か月ほど。この差が意味していたのは、すべてを失った男と、その飼い犬との、哀しくも愉快な二人旅だった……。そして、すべてを失ったさきに、一人と一匹が、この世界に残したものとは。


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2つ目は、感動ストーリーで有名な村上たかし先生の代表作、『星守る犬』です。村上先生の作品はどれも名作で、難病などの困難を抱えた夫とそれを支える家族を描いた最新作の『青い鳥』も感動できますが、個人的には読了感がこの作品のほうが好きなのでこちらを選びました。


“星守る犬”とは、「犬がもの欲しそうに星を見続けている姿から、手に入らないものを求める人のこと」を指すとのことです。

犬と人間との絆を巡る四つの短編集からなるのですが、この四つの話、全て関連していてとても練られたストーリー構成になっています。



そして何よりも、村上たかし先生は京都大学経済学部(中退)。これだけで一橋生は「偏差値ではほとんど変わらないのに知名度では天と地ほどの差がある」わが校のことを思いうかべてメンブレしてしまいます。

全二巻でお手軽、しかも感動できて泣ける……めちゃくちゃオススメです。



3.狼と香辛料

原作・原案:支倉凍砂

作画:小梅けいと 

出版社:アスキー・メディアワークス 

レーベル:電撃コミックス

 

<あらすじ>

旅をしつつ物品を取引する行商人、クラフト・ロレンス。麦の取引に訪れた村で、彼は馬車の荷台に潜り込んでいた少女──ホロと出会う。自分は麦の豊作を司る狼神、「賢狼ホロ」だという彼女には、確かに狼の耳と尻尾が生えていた。ロレンスは、そんな彼女を疑いながらも、彼女の故郷であるという北の地・ヨイツへの旅を共にすることに。行商の旅の途中さまざまな騒動に巻き込まれながらも、旅の仲間として絆を深めていく。

http://www.spicy-wolf.com/about/index.html より抜粋。一部改変。)

 

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一見ライトノベルにありがちなボーイミーツガール的ストーリーですが、コンセプトが中世ヨーロッパの行商人ということで、貨幣の価値と力、為替制度など、貨幣のしくみについての会話がたくさん出てくるので、漫画で経済学の基礎を学べます。私も初めて読んだときは、ほうほう、なるほどと勉強になりました。

 

経済学部の人、娯楽ついでに一度読んでみては……? 

経済学のテキストがわからなさ過ぎて単位が危ういそこの君、これを読めばDくらいはくるかも……?(私は経済学部ではないので保証はしかねます)


そしてヒロインのホロが超絶カワイイのもグッドです。一人称が「わっち」で語尾が「~じゃ」なんていうのは王道も王道ですが反則です。レッドカードものです。私も「優しくしてくりゃれ」って言われたい……。……言われたくない? 


番外編 東京大学物語

作者:江川達也 

出版社:小学館 

レーベル:ビックコミックス


<あらすじ>

函館向陽高校の3年生村上直樹は、頭脳明晰・運動神経抜群なイケメンだが妄想癖が玉に瑕。ある日村上は、友人の佐野に連れられ、同じ高校の女子、水野遥の試合を見に行く。村上は水野に一目惚れして、翌日交際を申し込んだところ、なんとOK、交際がスタートする。そして二人は憧れの東京大学文科一類を目指し、勉強をするのだが……

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E7%89%A9%E8%AA%9Eより抜粋。一部改変。)


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はい。番外編として、超学歴マンガ、東京大学物語です。


主人公の村上くんの妄想癖やクソ野郎っぷり、そして文系は東大文科一類以外すべて雑魚と考えているあたり、受験経験者としてなかなか面白く読めます。

ネタバレですが(読んでいれば割とはじめの方で察するので許してください)、合格を確信し、自信満々だった村上くん、なんと二次試験で東大に落ちます。一方高3から東大を目指し始めた遥は見事合格。窮地に立たされた村上くんがとった行動とは……

そのような感じで、物語は主人公の村上くんの立場から三つに分かれていて、特に高校時代編は傑作との声も高いです。


ではなぜ番外編なのか。理由は簡単。あまりオススメはしないからです。



もとから少し下ネタが多いのですが、それはまだ一般的男子高校生の脳内お花畑を考えればわからなくはないのです。しかしながら後半になっていくにつれて、話がだんだん同じような内容ばかりになり、村上くんはHばかりするようになっていきます。ていうかそんな描写しかありません。それが大学生なのだと言われたら、こんな学歴マンガにさえ一文字たりとも出てこない一橋生の私はわからなくなってしまいますが。


そして最も人を選ぶのは、最終巻のオチ。江川先生は最初からこのオチを考えていたようですが、普通はご法度とされるもの(詳しくは自分の目で確かめてみてください)。

これらの点から、少しオススメ度は下がるので、番外編として紹介せていただきました。



いかがでしたでしょうか。


今回私は記事を書くために記事を書くにあたりいくつか漫画を読み直してしまったせいで、ゼミのレポートを書くために図書館で探してきた文献をいまだ全く読んでいません。提出は明後日なのに。


天下の一橋生たるもの、勉学をおろそかにするなどもってのほか。しかしながら、職業病でしょうか、私たちヒトツマミ編集部は納期だけは守るよう、本能的に行動してしまうのです。決して前者の方が面白そうとかそんな発想ではないのです。


そんなこんなで、台風の暴風雨とともに私の単位は飛び去ってしまいましたとさ。

(みなさん、単位は自分で掴み取りましょうね、どこかで買って済ませたって決して手に入りませんよ?)


みなさんも、勉強と遊び・サークルの両立にはお気をつけて。


以上、漫画学概論でした!

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